むし歯になると痛いだけではありません。
今から考えておかないと、その他にもさまざまな悪い点があるのです。
お子さんの成長はひとつ、ひとつの積み重ねです。
小さい頃の生活習慣は、大人になっても続くため特に“食生活”に影響が出るのです。
むし歯ということ「歯みがき」と連想される人もいるかもしれません。
もちろん、歯みがきは大切なことですがそれだけではダメなのです。
たとえば、昔は「歯ブラシ」すらない時代もありました。
その時代はみんながむし歯だらけかというと、そんなことはありません。
では、何が原因なのかというと「食育」が深く関わっているのです。
お子さんが食べるときに「できるだけ汚さないように」
「できるだけこぼさないように」注意していませんか?
お子さんのことを注意して観ることは大切ですが、
決してイライラしてはいけません。
「手で食べる」や「こぼす」
など実は乳幼児にとっては必要な体験をしているだけ
なのです。
固形のものが食べられるようになってくると、スプーン
やフォークを買って、子どもに慣れさせたい・・・という
気持ちが湧いてくる人も多いと思います。
スプーンやフォークが使えるようになれば、
手を汚さずに食べられるようになります。
自然と使えるようになることは問題ありませんが、
手づかみ食べは汚いからという理由でスプーンやフォークを
無理矢理使わせようとしていませんか?
赤ちゃんの時は“泣くのが仕事”といいます。
だんだんと大きくなってくると、泣いたときに
泣きやませたいため、もしくは可哀想と思うためか
お菓子をすぐにあげてしまうママさんもいらっしゃいます。
その場を静めるためだけにお菓子をあげているかも
しれません。
しかし、そのような行為は子どもの将来にとっては
良くないことなのです。
先ほどの注意点の中で思い当たる部分もあったかもしれません。
もし思い当たったとしても心配しないでください。
今のうちからきちんとむし歯ゼロの知識を身につけ、実践することで必ず変わっていきます。
頃乳幼児期からきちんと対策しておくことで、むし歯ゼロの
口腔内環境をつくることができます。
むし歯になりにくいお口になるのです。
子どものときにむし歯になりやすい環境になってしまうと、
大人になってからもむし歯になりやすくなります。
子育ては食が中心といっても過言ではありません。
「食べる」ことについて気をつけることで、子どもの未来は変わって
くるのです。
食育をきちんとやっていくことで、食べる意欲が大きく変わって
きます。
食べる意欲が変わってくると自分で食べるようになって、自立へ
とつながっていくのです。
自食は自立をうながします。
自食できるようになると「自分でやる」という意識が芽生えて
きます。
たとえば、いつまでも鳥の餌のようにご飯をあげていませんか?
それを続けていると、与えられることが当たり前になってしまい
ます。
そうすると、自立する心が育たなくなってしまうのです。
お子さんの未来をつくっているのは、ママさんパパさんの心が
けやお気持ち次第といっても大げさではないのです。
食育や自立心などは、むし歯とは関係ないように思われる
かもしれませんが、すべてはつながっているのです。
最近では、失敗させないようにしているママさんが多いかもしれません。
可哀想と思うからこそ、失敗させないようにするのかもしれませんが、
失敗させないようにすること自体が間違いなのです。
なぜなら、子どもは “失敗から学んでいる”からです。
もちろん危ないと感じたらすぐにでも助けてあげなければいけませんが、
食べ方は失敗したほうがよいのです。
赤ちゃんがはじめてハイハイするときは、
いきなりキレイにハイハイはしないと思います。
転んで泣きながらハイハイのやり方を学んでいるのです。
痛かったら泣きます。
でも、痛かったからといって「ハイハイはもう諦めた」と思う赤ちゃんはいません。
また泣き止んだらハイハイを始めるのです。
失敗しているという意識はなく、好奇心から何でも試し、
上手くいく方法をひたすら試しているだけなのです。
だからこそ、その挑戦を大人が止めてはいけないのです。
手づかみ食べを嫌がるママさんもいるかもしれませんが、
手づかみ食べはどんどんさせるべきことです。
おいしいものがわかってくると、子どもは自発的に手を伸ばして
食べものを口に入れていきます。
このようなメリットがあるからです。
つい「こぼしちゃダメ!」と言ってしまいそうになりますが、
実は、こぼしながら学習しているのです。
何度も挑戦することで、自分なりの“最適”を調整しているのです。
むし歯ゼロという環境をつくるために
「食育」が欠かせないと断言できる理由があります。
それは、私たち自身で実践してきたからです。
私が勤務しているホワイト歯科クリニックでは、2007年から
食育に関する情報を発信しています。
歯科医院に食育カフェを併設して、「なぜむし歯ゼロに食育なのか?」を
長年伝え続けているのです。
「歯科医院にカフェ?」と不思議に思う方も多かったと思います。
でも、私は子どもの未来のためにどうしても伝えたいという強い想いがあったので、
食育カフェをつくりました。
それから子育て中のママさんを中心に、
むし歯を予防する「口腔ケア」と「食育」についての知識を伝え、
実践していただきました。
実践していくことで、ひとりで食べられなかった子が食べられるようになったり、
食べるものが変わるようになったり・・・と変化を目の当たりにしました。
目の前でその変化を見てきたからこそ、
むし歯予防にとっても、子育てにおいても「この知識は絶対に必要」という確信を
得ることができたのです。
現在私たちは『むし歯ゼロゼロ講座』という
むし歯を予防するための知識を身につけ実践していただくための
講座を開いています。
口腔ケアと食育について学んでいきますので、1回では終わりません。
学ぶ範囲は広いですが、お子さんの成長のために身につけてほしいことだけを
詰め込んでいます。
たとえば、次のようなことが学べます。
・・・など、絶対に知っておいてほしい!ということをお伝えします。
むし歯ゼロゼロ講座は【口腔ケア編】と【食育編】に分かれています。
“むし歯ゼロ”を私たちは掲げていますが、
最終的に目指しているのは“子どもたちの将来がより良くなること”です。
小さい頃の食生活は一生を左右します。
一生を決めてしまうという大切な時期に大切なことを学んでいただきたいのです。
2007年からはじめた食育カフェにおいて、
たくさんの先輩ママさんたちが食育を学び、実践してきたことです。
ご興味のあるクラスからで結構ですので、一度受講してみてください。
母歯ネットワークはあなたとの出会いを心よりお待ちしております。